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インターン生へのインタビュー

全国フードバンク推進協議会では、活動の拡大に向けてインターン生の受け入れを行っています。 

今回のインタビューでは、2018年の9月から2019年3月までの半年間の長期インターンにご参加いただいた一橋大学大学院修士1年生の亦野有紀さんに、インターンでの経験についてお話を聞きました。

 

一橋大学 大学院 経済学研究科 修士1年生 亦野有紀さん

 

Q. NPO団体でのインターンに興味を持ったきっかけを教えてください。

◆ホームレス問題への関心

私は中学生の頃からホームレス問題に関心があり、将来はその解決を目指すための団体を立ち上げたいと考えています。

就職活動を終え、学生生活が残り半年となった時点で、自分自身が関心のある分野でインターンを体験することにより、その分野の知識を深め、今後に生かすことができるのではないかと思い、社会問題に取り組む団体でのインターンを検討していました。

 

Q. インターン先にフードバンクを選んだ理由は?

以前、友人が都内のフードバンク団体でインターンをしていて、ホームレスの人々等に、寄付された食品を活用して食事の無償提供を行っていると聞きました。

更に自分自身で調べた結果、現場のフードバンク団体のインターンに参加するだけでなく、日本におけるフードバンク分野の全体像も捉えることも必要ではないかと考え、同時並行で全国フードバンク推進協議会でもインターンに挑戦したいと考えました。

 

Q. 応募する決め手となったポイントは?

◆働く場の雰囲気、職務内容

「インターン」と言っても、中には学生を安い労働力としてしか見ていないような企業もあります。しかし、全国フードバンク推進協議会では、インターン生を丁寧に育てようという雰囲気が感じられました。

また、就職後に役立つようなビジネススキルを得られることや、コーチングを通して自分自身の将来について腰を据えて考えられることも魅力的でした。

 

Q. インターンでは具体的にどんな業務を行い、それから何を学びましたか?

◆日々の業務

ホームページ上で、随時ブログ記事やプレスリリースを作成・公開したり、全国フードバンク推進協議会や加盟団体のメディア掲載情報を更新したりしました。

また、ホームページ全体の構成をより分かりやすくし、企業向けの食品寄贈や支援税制に関する説明など、新たに必要となったページを作成したりもしました。その他にもFacebookで日常的な活動に関する記事の投稿などもしました。

これらを業務を通して、誰に向けて、何を伝えるのかを意識した文章の作成や、レイアウト、表現方法などの重要性を学ぶことができました。

◆企業訪問やロビイングへの同行

その他にも、フードバンク団体に協力してくださる企業を訪問して食品の提供をお願いしたり、複数の国会議員に対し、フードバンクや食品ロスに関する法案の成立に向けての協力を依頼する、ロビイング活動にも同行しました。

全国フードバンク推進協議会を取り巻く多数のステークホルダーの動きを見ることにより、日本におけるフードバンク活動は、まだ発展途上の段階であり、試行錯誤の部分が多いとも感じました。

訪問した企業の中にはフードバンクへの協力に意欲的な企業も多く、CSR意識の高まりも実感しました。

また、損金算入などの支援税制や「食品ロス削減推進法案」の成立に向けた動きなどから、徐々に社会全体のフードバンク活動への理解も深まっているように思いました。

インターンでの活動を通して大量の食品ロスが出ていること、貧困が存在すること自体が問題でもあり、その根源を解決する必要性を改めて感じました。

◆コーチング

全国フードバンク推進協議会のインターンでは、通常業務とは別に「コーチング」の時間があって、コーチングでは、最初に質問に答えながら自分自身の価値観や人生の目標を明確にするところからスタートしました。

就職活動で何となく自己分析したつもりでいましたが、改めて自分の過去を振り返ることで、人生の目標や、今から何をすべきなのかがより具体的になりました。

また、自分がなぜホームレス問題に興味を持ったのか、その原点に遡ることもできました。

コーチングでは他にも、作業の進め方、物事を習び成果を出すまでの過程、自分に自信を持つ方法等、人生において幅広く応用できる事柄について指導を受けることができました。

 

Q.作業の進め方という部分では、具体的にどんなことを学びましたか?

◆作業の効率的な進め方

これまで私は、手をつけられそうなところからいきなり作業に取り掛かる癖がありました。

しかし、インターンを通して作業の効率的な進め方を意識・実践することにより、作業の無駄を減らすことができました。

例えば、初めに作業の目的を他のメンバーと共有・確認することで、自分の作業が成果目標と違う方向に進むのを防ぐことができました。

また、目的にそぐわない、あるいは目的の達成のために拘らなくて良い部分を後回しにするなど、優先順位をつけられるようになりました。

他にも、全体の作業を洗い出すことで、どのような順番でこなせば最も短時間でできるかを考える習慣も付きました。

インターンにおける作業だけでなく、私生活などでも、この作業は何を目的としてやるのか、自分は今何を求められているのかを、意識できるようになりました。これから更に伸ばしたい部分は、作業の工程を具体的にイメージし、より正確にステップの洗い出しを行うことです。

 

Q. どんな学生にインターンシップを勧めたいですか?

◆問題意識、改善意欲のある人

全国フードバンク推進協議会のインターンでは、フードバンク自体の問題、それを取り巻く食品ロスや貧困の問題、政府と民間の役割など、フードバンクから派生して様々な社会の側面が見えると思います。

フードバンクを通して、社会を少しでもより良い方向にして行きたいという意思がある学生が、向いているのではないでしょうか。

 

全国フードバンク推進協議会では、活動の拡大に向けてインターン生の受け入れを行っています。

インターンシップへの参加にご関心のある方は、こちらをご覧ください。

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