お知らせ

認定NPO法人フードバンクうつのみや様にインタビューさせていただきました

全国フードバンク推進協議会では、加盟フードバンク団体と連携して、学校給食のない夏休み期間に子育て世帯への集中的な食料支援を行う「第11回フードバンクこども応援全国プロジェクト」を実施しています。
今回は、本プロジェクトの参加団体である「認定NPO法人フードバンクうつのみや」をご紹介します。
フードバンクうつのみやは、栃木県宇都宮市を拠点に、生活に困難を抱える方や、子ども食堂や福祉施設などの支援機関・団体へ食品を提供しています。また、直接来所された方には状況を伺い、必要に応じて相談援助やサービス紹介などを実施しています。
活動への思いや日頃の取り組みについて、事務局の牧岡さんに、弊会インターン生の森山がオンラインでお話を伺いました。

Q. 設立の経緯や活動を始めたきっかけを教えてください(森山)

牧岡さん:

認定NPO法人フードバンクうつのみやの前身は、阪神・淡路大震災をきっかけに活動を始めた「とちぎボランティアネットワーク」です。当時は災害時に支援を必要とする地域と、ボランティアなどの支援者をつなぐ活動を行っていました。

その後、災害時だけでなく、平時にも地域の中でできる支援はないかと模索する中で、国内のフードバンク活動を支える中間支援団体の設立に向けた動きを知り、とちぎボランティアネットワークの中で食料支援の活動を始めました。当初は、現在のようなフードバンクというよりも、今で言うフードパントリーに近い形で、ホームレス支援や生活困窮者支援などを行っていました。住まいが不安定な方や生活に困難を抱える方へ寄贈された食品を配布したり、必要に応じて生活保護申請の相談につないだりしていました。

その後、2011年から「フードバンク宇都宮」として活動が始まり、東日本大震災での支援活動を経て、2012年頃から本格的に始動しました。さらに、フードバンク活動を中心に担う組織として「特定非営利活動法人フードバンクうつのみや」として、2019年に独立し現在に至ります。

Q. 普段の活動内容について教えてください(森山)

牧岡さん:

フードバンクうつのみやでは、食品を集めることと、支援を必要としている方へ食品を届けることを中心に活動しています。

食品の回収では、市役所や商業施設をはじめ、地域の様々な場所にフードドライブの回収ボックスの設置協力のお願いをするとともに、寄附していただいた食品を回収したりしています。また、県や社会福祉協議会のイベント、地域の集まりなどにも参加し、フードバンク活動の周知や食品寄贈の呼びかけを行っています。

フードドライブで集まった食品や企業から寄贈していただいた食品は、地域包括支援センターや社会福祉協議会、福祉事務所などから寄せられる相談をもとに、生活に困っている方への個別支援や、地域の子ども食堂、学童保育、福祉施設などに提供しています。支援先の状況や、必要とされる食品に応じて届け先を調整し、寄贈された食品が必要とする方々に届くようにしています。

また、フードバンクうつのみやの事務所へ直接来られる方や電話で相談を寄せられる方への対応も行っています。

Q. 活動にあたって大切にしていることや団体の理念について教えてください(森山)

牧岡さん:

理念としてまず大切にしているのは、「食品ロスをどう活用するか」という視点での生活に困難を抱える方への支援です。

フードバンクうつのみやでは、単に食品を届けるだけではなく、支援を受ける方と対話を重ねながら、調理環境や調理能力、アレルギーの有無などを確認し、一人ひとりの状況に合った食品を提供しています。また、「月に1回まで」といった一律の利用制限は設けず、その方が支援を必要としている状況であれば、必要な支援ができるよう対応しています。

また、「お腹を満たす」ことにとどまらない支援も意識しています。医療や保健の分野で進められている「社会的処方」(薬だけに頼るのではなく、地域の活動や人とのつながりを通じて健康や暮らしを支える考え方)も踏まえ、医師会などと連携しながら、栄養価の高い食品を支援を必要とする高齢者や子育て世帯へ届ける取り組みも行っています。食料支援を通じて、健康寿命を延ばすことや子どもたちの健やかな成長、さらには困窮者支援にもつながるような活動ができればと考えています。

Q. 今回のプロジェクトでの具体的な活動について教えてください(森山)

牧岡さん:

今回のプロジェクトでは、18歳以下の子どもがいる、生活に困難を抱えている世帯に向けて、食品の配布会を開催します。

配布会では、食品をお渡しするだけでなく、近隣の病院の地域連携課の相談員の方や栃木県内の社会福祉法人が協同で実施する社会貢献事業「地域における公益的な取組」推進協議会(いちごハートねっと事業)の相談ボランティアの方にも来ていただきます。子育てに関する困りごとがあれば、配布会の会場で相談できるとともに、その後の継続的な相談につながるきっかけになればと考えています。

また、夏休み期間中は、配布会でつながった子育て世帯を対象に継続して食品をお渡しする予定です。普段は、食品ロス削減の観点から寄贈いただいた食品をお渡ししていますが、このプロジェクトでは、お菓子などの寄贈食品に加えて、お肉や卵、牛乳といった学校給食のない夏休みに不足しがちな、たんぱく質などを補える食品もお渡しできたらと考えています。

子育て世帯への食品提供や相談につながる取り組みは、以前から継続してきた活動ですが、今回のプロジェクトに合わせて期間を少し延ばして実施する予定です。夏休みだけでなく、冬休みや春休みにも同様の取り組みを行なうことを考えています。

4459b90dd3c2622b2b51f2bb96aa7d77-1785471972.png

食品配布会の様子

Q. 今後の活動の展望を教えてください(森山)

牧岡さん:

新たに取り組みたいこととしては、フードバンクとして地域の中核的な役割を担えるような体制を整えていきたいと考えています。どうしても資金の問題があるので、倉庫を借りられなかったり、物流に必要な車両を十分に確保できなかったりという課題があります。フードバンクは寄贈された食品を適切に保管し、必要とする方や団体へ提供することが重要になるため、常温品だけでなく、冷蔵品や冷凍品、重量のある食品にも対応できる環境を整えていくことが必要です。そうした基盤を整え、縁の下の力持ちとして地域を支えられるフードバンクになれたらと思っています。

また、現在は食品を必要としている方や、SOSがあった方への個別支援、支援団体への食品提供が活動の中心になっていますが、今後は地域のパントリーなども含め、地域の方々が食品をもっと活用しやすい仕組みを広げていきたいと考えています。

インタビューを終えての感想(インターン生 森山)

660506d72475ca6a4ea84c8b8d96af00-1785288175.jpg

インタビュー中の様子(インターン生 森山)

今回のインタビューを通じて、フードバンクうつのみや様では、単に食品を届けるだけではなく、一人ひとりと丁寧に対話を重ねながら、その方の状況や今後の生活まで見据えた支援を行っていることがとても印象に残りました。

特に、一度食品をお渡しして終わりではなく、相談につながるきっかけづくりや、関係機関と連携しながら必要な支援につなげていくという姿勢から、一人ひとりに寄り添う思いが伝わってきました。

また、食品を提供する際には、一人ひとりの生活状況や調理環境に合わせて食品を選ぶだけでなく、医師会などと連携し、栄養価の高い食品を届けることも考えているというお話からは、「お腹を満たすこと」にとどまらず、その先の健康や子どもの成長まで見据えて活動されているのだとわかりました。こうした姿勢に、フードバンクうつのみや様が大切にしている支援のあり方が表れていると感じました。

今回のインタビューを通じて、食料支援は単に食品を届けることではなく、一人ひとりに寄り添い、その後の暮らしや将来も見据えながら必要な支援へつないでいく活動であることを学びました。フードバンク活動が、食品を通じて人と人、人と支援をつなぐ大切な役割を担っていることを改めて実感する貴重な機会となりました。

認定NPO法人フードバンクうつのみや の詳細はこちら

URL: https://fbu2189.org/

donation

明日の食事から
希望を届ける活動を
応援してください

支援を必要としている人々に食料支援を届けるには、皆さまのご寄付が必要です。
ぜひともご協力をお願いいたします。

食品寄贈をお考えの企業様へ

全国のフードバンク団体へ製品をご寄付いただくことで、食品ロスの削減と貧困対策への取り組みを通じ、SDGsの達成に貢献することができす。

法人の方へ

連携企業