シンポジウム開催のご報告

2017-6-30

 

6月24日(土)に、「子どもの貧困とフードバンクの今」をテーマに全国フードバンク推進協議会主催でシンポジウムを開催致しました。近年、メディアの報道などで貧困問題の関心の高まりもあり、当日は100名を超える方がお集まりくださいました。

ご来場いただきました皆様、誠にありがとうございました。

シンポジウムの第1部では小田川華子氏による基調講演、第2部では4つのフードバンク団体からそれぞれの貧困に対する取り組みをご紹介いただき、その後質疑応答を行いました。

 

以下、当日のプログラムに沿って概略を紹介いたします。

 

シンポジウム冒頭、本会代表の米山けい子より、開会の挨拶があった後、基調講演として首都大学東京の小田川華子様に「共に考えよう子どもの貧困」というテーマでご講演をしていただきました。​

​ ~貧困に抗う力の土台は自己肯定感~

 

首都大学東京子ども・若者貧困研究センター特任研究員   小田川華子氏

 

 

貧困家庭の子どもはいじめや孤立感、幸福感、自尊感情の低さなど身体的、精神的な苦痛を受けることが多く、また抜け出そうにも相談できる相手がいないなどの問題があることを、東京都の調査をベースにわかり易くお話いただきました。

また、困窮層で苦しんでいる方々を支援するためには、関わり合いの持てる場を周りが作り、手を差し伸べ、相手を受け止めてあげることで、自分に自信を持たせてあげることが重要だとお話いただきました。

第2部の各フードバンク団体の講演では、それぞれの団体の概要や、貧困家庭に対する取り組みをご紹介いただきました。 

 

NPO法人POPOLO事務局長   鈴木和樹氏

 

まず、NPO法人POPOLOの鈴木様には、子供のころからのご自身の実体験から、貧困の実態と貧困から抜け出すことの難しさを説明いただきました。また、団体や行政の枠を超えて話し合いの場を持ち、多くの団体・行政機関と連携することで、助けを求める声に対して幅広く対応できるという事例についてお話いただきました。

NPO法人フードバンク岩手 副理事長   阿部知幸氏

 

 

NPO法人フードバンク岩手の阿部様からは、貧困家庭で多くの悩みを抱えつつもどこへ相談していいかわからないご家庭のために、民生委員など様々な団体と連携して、食品の支援だけでなく、アウトリーチの訪問支援を積極的に実施する事例や、市民の貧困問題に対する意識を高める活動をしていくことで、地域全体が相談役となれるような社会を作り上げる活動についてご紹介いただきました。

NPO法人ホットライン信州専務理事/信州こども食堂ネットワーク事務局長 青木正照 氏

 

 

NPO法人ホットライン信州の青木様からは、貧困のため子どもに万引きをさせたという、実際にあった事件についてお話がありました。

また、貧困の相談を受けていくうち、子どもの頃に自分を認め支えてくれる存在が成長する上で重要だと気づいたこと。そして子ども食堂という多くの人と一緒に食事をし、食品について触れる機会をつくるに至り、子ども食堂をいつでもどこでも誰でも実施できるよう体系化することで、食品寄贈や支援の輪を広げている事例についてお話いただきました。

全国フードバンク推進協議会代表/認定NPO法人フードバンク山梨理事長 米山けい子

 

最後に全国フードバンク推進協議会代表の米山けい子からは、全国フードバンク推進協議会の活動報告と、学校の先生へのアンケートによって見えた、貧困家庭の子どもの学習意欲の低さや、自己肯定感の低さなどの問題について話がありました。

また、認定NPO法人フードバンク山梨で行った事例として、夏休みや冬休みなど、長期休みの間、給食がなくなり、栄養のある食事をとることのできない子ども達のために、食料支援と学習支援を行った事例について報告いたしました。

質疑応答では、会場の方から「フードバンク活動によって地域や行政の意識が変わった事例はあるのか」という参加者からの質問に対し「地域の方々がフードバンク活動への関心が高まった結果、市民の方々から行政へ働きかけ、動かした。」等のお話がありました。

 

参加者アンケートでは、「子どもの貧困に対する問題意識、そして解決策を模索していくことの大切さを学ばせて頂きました。」「フードバンクは食料を届けるのがメインだと思っていたので想像よりも様々な機関と連携していることを知って驚いた。」といった声が寄せられました。

 

全国フードバンク推進協議会ではこれからも皆さんと供に、子どもの貧困問題解決に向けた取り組みを推進して参ります。

 

 

■アンケート結果

今回のシンポジウムに関して満足度のアンケートを行ったところ、とても満足が44%、満足が56%、とちらともいえない、やや不満、不満が0%でした。

 

 

子どもの貧困に対して理解が深まりましたか?という質問に対しては、深まったが92%、深まらなかったが2%、どちらともいえないが6%という結果でした。

 

 

■ご参加いただいた皆さまからのご意見・ご感想

 

  • 経済格差はよく聞いた言葉であったが、経験格差という言葉は初めて聞いた。お金の支援、食べ物の支援の他に相手を肯定する支援というのも大変参考になった。

 

  • 「子どもの貧困」というテーマでしたが、同世代である私たち高校生にも現状はよく知られていません。本日のお話で問題を認識することができました。

  

  • TVのニュース番組だけでは分からなかったことも今日知ることができました。子どもの貧困は、その親の貧困でもあると思いました。

  

  • ずっと気になっている問題でした。一端ですが、問題の深さや活動内容を知れて良かったです。        

                   

  • 自分たちだけでやるよりも多くを巻き込んでやっていく社会を目指すことの大切さがよく伝わりました。 

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