プレスリリース

中核フードバンク団体の現状と課題を全国調査で可視化 ~フードバンクの広域支援の実態と今後の展望をまとめた報告書を公開~

一般社団法人全国フードバンク推進協議会(東京都新宿区/代表理事:米山廣明)は、2024年度休眠預金活用事業において、資金分配団体として「中核フードバンク団体育成事業」を実施しています。

この度、複数の地域フードバンク団体を支援する中核フードバンク団体の活動実態や課題の把握、中核フードバンクの定義を明確にすることを目的として実施した「国内の中核フードバンク団体の実態調査」の報告書を公開しました。

■調査の背景

長期化する物価高を背景に国内の食支援の需要が高まる中、中核フードバンク団体には広域的に複数の地域フードバンク団体を支える担い手として期待が高まっている一方、その実態や課題、さらには中核フードバンクの定義についても十分に整理されてきませんでした。

今回の調査では、全国のフードバンク団体を対象としたアンケート調査および中核フードバンク団体へのインタビュー調査を通じて、活動内容、組織基盤、連携状況などを多角的に分析し、中核フードバンクの定義を明確化しました。

また、調査結果をもとに中核フードバンク団体の現状を整理し、今後の議論や支援に活かすための基礎資料として本調査報告書を取りまとめました。

■中核フードバンクとは?

中核フードバンクとは、複数の地域フードバンクに対して、食品分配と運営支援の両面で継続的に支援を行う中間支援組織のことを指します。活動例として、食品の広域受入、地域フードバンク団体の運営支援、共通ルール作りなどがあります。

今回のアンケート調査を通じて、全国のフードバンク団体の活動実態を把握し、具体的に以下のすべてを満たす団体を、最終的な「中核フードバンク団体」と定義しました。

「中核フードバンク」の定義
  • ① 他の地域フードバンク団体を支援することを活動の目的としていること
  • ② 主な支援先が地域フードバンク団体であること
  • ③ 他の地域フードバンク団体への食品分配に関する計画と実績があること
  • ④ 他の地域フードバンク団体への運営や活動支援を行う計画と実績があること

■調査結果(概要)

① フードバンクへの支援依頼件数の傾向

2024年5月と20255月のフードバンク団体への支援依頼の状況を比較したところ、中核・地域フードバンク団体いずれも増加傾向にあることが分かりました。その中でも「かなり増加」と回答した団体の割合は、地域フードバンク団体が15%であるのに対し、中核フードバンク団体では約3倍の43%となっており、特に広域支援を担う中核フードバンク団体に対する支援ニーズがより高まっていることが明らかになりました。

グラフ①_フードバンクへの支援依頼件数の増減

② 中核フードバンクが直面している課題

中核フードバンク活動における主な課題について確認する設問では、約7割の中核フードバンク団体が「活動資金の調達」を課題に挙げており、次いで「人手不足」「寄附食品の不足」「倉庫スペースの不足」が多い傾向がありました。

グラフ②_中核フードバンクの活動において直面している問題

③ 中核フードバンク活動で最も必要とされる費用

中核フードバンク活動において最も必要とされる費用については、中核フードバンク団体の多くは「人件費」「賃貸料」「食品配送コスト」の順で費用を必要としていることが分かりました。一方で「食品購入費」を必要とする団体は、今回の調査では確認されませんでした。

グラフ③_中核フードバンク活動において最も必要とされる費用

■まとめ

本調査により、中核フードバンク団体では支援依頼件数が急増しており、地域フードバンク団体と比べてもその伸びが大きいことが明らかになりました。

一方で、活動資金の確保や人手不足、寄附食品・倉庫スペースの不足といった課題が重なり、増大するニーズに十分に応えられない状況が生じています。また、必要とされる費用の多くが人件費や賃貸料、配送コストといった「基盤的な運営費」に集中していることから、中核フードバンク活動を安定的に支えるための財源確保が喫緊の課題であることも浮き彫りになりました。

なお、中核フードバンク団体へのインタビュー調査からは、各団体が地域の状況に応じて多様な取り組みを行っていることが示され、中核機能のあり方が地域ごとに異なることが確認されました。

本調査結果から、中核フードバンクの組織基盤の強化や物流・調達体制の整備、地域フードバンクとの連携の仕組みづくりを進めるなど、中核フードバンクが安定的に役割を発揮できる環境を作る必要性が明らかになりました。

全国フードバンク推進協議会は、引き続き中核フードバンクの基盤強化を支え、全国の食支援体制を整備していくことで、「明日の食事に困る人のいない社会」の実現を目指していきます。

▼調査の概要

調査名称:国内の中核フードバンク団体の実態調査

調査対象:全国のフードバンク団体295(農林水産省のフードバンク活動団体一覧を元に株式会社マイファームが調査リストを作成)

実施期間:20256月~9

調査方法:①Webアンケートをメール送付(有効回答数106、回答率35.9%)

     ②4つの中核フードバンク団体に対してWebインタビューを実施

調査実施(委託先):株式会社マイファーム

図①_食品の寄贈から提供までの流れ

▼調査報告書(全文)はこちら

<本件に関するお問い合わせ先>

一般社団法人全国フードバンク推進協議会

担当:事務局 吉野

E-mail:info@fb-kyougikai.net

Tel:080-6895-5796

<団体概要>

団体名称:一般社団法人全国フードバンク推進協議会

本社所在地:〒169-0074 東京都新宿区北新宿1丁目8-17 土方ビル 7F

代表理事:米山 廣明

設立:20151113

URL:https://www.fb-kyougikai.net/

活動内容:政策提言活動、広報活動、フードバンク団体へのノウハウ支援、食品寄附の仲介

ビジョン:明日の食事に困る人のいない社会をつくる

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